一般社団法人 日本アレルギー学会

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キャリア形成について(皮膚科)

更新日時:2018年5月17日

皮膚科医の皆さんでアレルギー疾患に興味のある方は、是非、アレルギー学会にも入会することをお勧め致します。

アレルギー専門医は皮膚科を含む基盤学会で専門医を取得したうえで、さらにサブスペシャリティーとしてアレルギー診療を専門的に行いたい方が取得する二階建ての専門医です。皮膚科のなかでもアレルギーに関連する疾患は多数あります。まず思いつくのは、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、接触皮膚炎、薬疹などだと思います。これらは頻度の高い疾患と言えます。他にもエリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎などの膠原病、血管炎、水疱症などが含まれ、他科に比べても、皮膚科のなかでアレルギー疾患の占める割合は大きいと思います。皮膚科専門医だけでなく、アレルギー専門医も取得すると、皮膚科医としての診療の幅と深さも増すと思います。

アレルギー学会に入会することの大きなメリットのひとつは、他科の先生との交流が広がることです。学会や講習会に参加すると、内科、小児科、耳鼻科、眼科、基礎の先生方の講演を幅広く聞くことができ、皮膚アレルギー疾患のみならず、気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アレルギー・免疫学の基礎を勉強できます。さらにアレルギー専門医試験の準備をすることで、アレルギー学の体系だった知識を習得することができます。皮膚科の学会にだけ参加していたのでは得られない、別の視点から皮膚アレルギー疾患を捉えなおすヒントを得ることもあります。また、他科との共同研究などへの道も開けていくと思います。

皮膚アレルギー疾患の病態と治療に関しても、最近は進歩が著しいです。例として、生物学的製剤の導入が挙げられます。難治性の特発性の蕁麻疹に対して、2017年3月に抗IgE抗体(オマリズマブ)が承認されました。また、難治性のアトピー性皮膚炎に対して、2018年1月に抗IL-4受容体抗体(デュピルマブ)が承認されました。難治性の皮膚アレルギー疾患に対して新しい治療が導入され、患者さんの生活の質(QOL)が向上していくことが期待されます。これらの薬剤の使用にあたっては、適用症例の選択と使用法に精通していることが必要で、皮膚アレルギー専門医の果たすべき役割は大きいと言えます。

皆さんもアレルギー学会に入会して、皮膚科のサブスペシャリティーとしてのアレルギー診療に精通してみませんか?

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