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最近注目のアレルゲン

更新日時:2018年5月23日

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教科書を見た時、抗原提示細胞が抗原をprocessingして・・・、といった内容を目すると思います。このようないわゆる「抗原」もありますが、スギ花粉症やダニアレルギーなども、それぞれスギ花粉やダニの「抗原」を対象にした免疫反応の結果、ということになります。ここでいう「抗原」という言葉は同じではありますが、おこる免疫反応は微妙にちがっていることを認識されているでしょうか?
アレルギー学会に入ってアレルギー・免疫の勉強をするようになると、この辺のもやもやがすっきりします。

さらにこのあたりのことを勉強していくと、目からウロコが剥がれ落ちるような、いろいろとびっくりするような事実が次々と明らかになってきているのが現状です。
有名どころでは、石鹸を使っていたら小麦アレルギーになってしまった、という事件がありましたし(小麦抗原が石鹸に含まれていた)、また、牛肉アレルギーだと思っていたら、ダニに咬(か)まれたことが共通していたり、さらには、抗がん剤が使えなくなってしまったりする(それぞれに共通する抗原がある)、といったようなこともあります。
この世界では比較的よく知られているアレルギー反応で、シラカバ花粉アレルギーがあると、いろいろな果物に対するアレルギーも引き起こしてしまう、ということもありますし、最近では、そのような患者さんの一部で、さらに、豆乳に対するアレルギーをもつ、ということまでわかってきております。

アレルギーの範疇の病態は、近年の生命科学の急速な発展の恩恵を十分にうけて、さまざまなことが解明されつつあり、しかもそれがさらなる新しい疑問やフロンティアを生み出しているような状況です。
このような分野にどんどんと参入してきてもらって、少しでも疾患の病態が明らかになり、また、治療法の進化に寄与していけるならば、多くのアレルギー疾患によって日常的に悩んでいらっしゃる患者さんの力になっていけると思います。

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