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アレルギー検査方法の実際

更新日時:2018年5月17日

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アレルギー疾患の患者さんは、複数の臓器に症状が誘発されているため、複数の診療科を受診される方が少なくありません。そのため、検査も多岐にわたります。

喘息の場合は、血液検査やX線検査、呼吸機能検査、呼気一酸化窒素検査、そして皮膚テストが挙げられますし、食物アレルギーや気道アレルギー、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎では、血液検査(特異IgE抗体の同定)や皮膚テスト(主にプリックテスト)が、また、接触皮膚炎(いわゆる“かぶれ”)の場合はパッチテストが行われます。

ここでは、日常診療で行うことが可能で、かつ専門性の高い“プリックテスト”“パッチテスト”をご紹介します。

プリックテストは、即時型アレルギーに対する検査として、その安全性や有用性、簡便さから本邦や欧米で推奨されている検査法です。方法はプリック針でアレルゲンを少量皮膚に入れ、15分後に出現した膨疹径を測定します。

プリックテストの手技

本検査法はすべての年齢の患者さんに行えますので乳幼児に行うことも可能です。適応疾患は、花粉症・鼻アレルギー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、食物アレルギー・口腔アレルギー症候群、ラテックスアレルギー、薬剤アレルギーなど、様々な即時型のアレルギー疾患に行うことができます。

患者さんが症状を訴えた食材や薬剤、試薬を用いて検査を行いますが、最近は、口腔アレルギー症候群やラテックスーフルーツ症候群などでは、交差反応性抗原の試薬も市販されており検査に用いることができます。臨床症状があり、プリックテストが陽性の場合を確実例と判断し、患者さんへは、原因抗原と共に、交差反応性抗原等を考慮し生活指導を行います。この検査法は、患者さん自身が目で見て納得できるので、その後の診療へのモチベーションがあがります。

一方、遅延型アレルギーであるアレルギー性接触皮膚炎もアレルギー専門医が日常的に遭遇する疾患です。接触皮膚炎では、原因検索が正しくなされ、アレルゲンの曝露を避けることができれば根治が可能となります。現時点において最も有用とされる検査法は“パッチテスト”です。パッチテストは、アレルゲンを患者さんの健常な皮膚(背部もしくは上腕外側)に48時間貼布し、得られた反応を一定の基準のもとに判定します。小児から高齢の方まで、皮膚に接触する製品や成分、つまり、金属、外用薬、日用品(シャンプーやヘアカラー剤、香料など)、化粧品、職業性に触れる樹脂やゴム手袋など多岐にわたる物質を検査することができます。ただし、その貼布方法や試薬の調製方法などはその製品、物質ごとに異なりますのでそれらの知識を身に付けること、また、刺激反応とアレルギー反応を正しく判定するスキルが求められます。

ここで述べましたプリックテストパッチテストは、診療科の枠を超えて患者さんが受診します。アレルギー専門医を目指す若い先生方には、これらの検査に精通していただき、診療の幅を拡げていただければと思います。本学会のアレルギー講習会などに、ぜひ参加してみてください!

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