一般社団法人日本アレルギー学会
理事長 海老澤 元宏
ご挨拶
第7期に引き続いて日本アレルギー学会(JSA)理事長に再任して頂き有り難うございました。お陰様で日本アレルギー学会の会員総数は2024年7月末現在12,792名、専門医数は5,161名といずれも順調に増えており、様々な委員会活動を含め学会活動も順調に動いております。
世界アレルギー機構(World Allergy Organization: WAO)に参加している115学会の中でJSAは世界最大の国単位のアレルギー学会であることを皆様はご存じでしょうか?第69回の学術大会は約30年ぶりのWAOとの合同開催でしたが、COVID-19パンデミックによりOpening ceremony以外はWeb開催とせざるを得ませんでした。それから4年の歳月が過ぎCOVID-19は5類となりマスクをする人も減り、先日開催された第73回学術大会(京都)では現地参加者がかなり戻ってきて5年ぶりに懇親会も開催されました。WAOの常務理事会からの度重なる強い要請を受け、JSA理事会では第75回の学術大会を日本医大皮膚科の佐伯教授を大会長として京都でWAO・APAPARI (Asia Pacific Academy of Pediatric Allergy Respirology & Immunology)と合同開催することといたしました。これから理事会を中心に開催準備を進めてまいりますのでご理解・ご協力のほどよろしくお願いします。
アレルギー専門医制度は現在学会認定で運用していますが、昨年、日本専門医機構から複数領域に跨るサブスペシャルティの整備基準が示されました。その後、機構のサブスペシャルティ委員会の委員長・副委員長や内科学会サブスペシャルティ連絡協議会の委員長とも直接面談し、複数の基本領域をベースとした整備基準・カリキュラムが承認されるように準備を進めております。今期中に今後の方向性が示せるように尽力致します。
アレルギー疾患の治療はこの5年で分子標的薬の開発が劇的に進み難治性のアレルギー疾患に対する治療の選択肢が増えました。しかし、小児期が中心であった食物アレルギーは成人領域でも問題になってきており、木の実類のアレルギーの著増がアナフィラキシーの増加につながってきています。時々刻々と変化していくアレルギー疾患に対するニーズを的確に捉え会員の皆様と学会との相互のコミュニケーションを密にして、第8期も理事会・各種委員会・事務局が一丸となって諸問題に対応していきたいと思います。
今期で私は定年となりますので次世代に引き継ぐことに注力して参ります。今期も会員の皆様からのご支援ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
以上