接触皮膚炎は、一般的にかぶれと呼ばれ、ネックレスやピアスなどの金属製のアクセサリー、ゴム製品、化粧品、医薬品、植物などに接した皮膚が赤くなってかゆくなったり、ブツブツや水ぶくれができたりする皮膚炎です。皮膚に触れたものに対するアレルギーによって症状があらわれます。
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かぶれ Q2 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp)
原因
接触皮膚炎のアレルギー性の原因にはさまざまな物があります。医師は詳細な問診を行い、原因として疑わしい物を検討します。
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種類 | 製品例 |
---|---|
金属製品 | アクセサリー、腕時計、眼鏡、楽器など |
ゴム製品 | 手袋、化粧用パフ、イヤホン、ゴーグル、ゴム靴など |
化粧品 | 化粧水、ファンデーション、サンスクリーン剤、パック剤、アイシャドー、マスカラ、口紅、リップクリーム、頬紅など |
樹脂製品 | 絆創膏、ネイルアート用品など |
衣類・靴 | 下着、衣服、革靴など |
抗菌製品 | ウェットティッシュ、冷却タオルなど |
医薬品 | 塗り薬、目薬、湿布剤など |
植物 | ギンナン、ウルシ、キクなど |
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- 金属
かぶれ Q13 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp)
かぶれ Q15 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp) - 化粧品
かぶれ Q11 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp) - 日常品
かぶれ Q10 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp) - 医薬品
かぶれ Q17 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp) 重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤による接触皮膚炎(厚生労働省) (pmda.go.jp) - 植物
かぶれ Q16 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp)
診断
- 接触皮膚炎の原因を調べる検査法はパッチテストです。原因と考えられる物あるいはパッチテスト試薬をパッチテストユニット(絆創膏に皿を載せたもの)に付けます。そして、そのパッチテストユニットを患者さんの背中または腕の外側に2日間貼付します。パッチテストの判定は複数回行います。貼付した2日後にパッチテストユニットを除去し、1回目の判定を実施し、3日あるいは4日後、そして1週間後に判定を行います。パッチテストの結果により、原因を特定します。
- パッチテストについて詳細はこちら
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かぶれ Q8 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp) - パッチテストをよく行っている(日本接触皮膚炎研究班)施設はこちら 日本接触皮膚炎研究班の施設 (jscia.org)
治療
接触皮膚炎の治療で大切なことは原因を見つけ出して避けることです。原因の物がどのような製品などに含まれているのか、医師の指導を受けて、しっかりと避ける必要があります。
皮膚炎はステロイド外用薬を塗って、治療します。かゆみが強い場合には、抗ヒスタミン薬を内服する場合があります。また、症状が強い場合は、ステロイド薬の飲み薬が必要になる場合があります。
Q&A
- 新しい化粧品を使ったところ、化粧品を使った部分に湿疹が出現しました。今後、化粧品はどのように使えばよいですか?
- 湿疹の原因が化粧品かどうかはパッチテストで診断することができますので、アレルギー専門の病院にご相談ください。原因の成分を見つけて、それを含む化粧品については使用を避けるようにしてください。
パッチテストをよく行っている(日本接触皮膚炎研究班)施設はこちら
日本接触皮膚炎研究班の施設(jscia.org)
- 手袋などによる接触皮膚炎の予防法とはどういうものですか?
- ゴム手袋でかぶれる人は、塩化ビニルやポリエチレンの手袋を使用しましょう。また、ゴムアレルギーの主な原因である「加硫促進剤」を含まないゴム手袋も販売されています。ネイリストや歯科技工士が使用するアクリル樹脂(接着剤はゴム手袋を透過するため、1~2時間ごとに手袋を取り替えたり、二重手袋にするなどの工夫が必要です。
- 日光の関与した接触皮膚炎(かぶれ)はどのようなものですか?
- 皮膚炎の原因に紫外線を必要とするタイプの接触皮膚炎があり、これを「光接触皮膚炎」と呼びます。光接触皮膚炎の場合、湿布などを貼っていた部位に紫外線が当たると、赤みやかゆみが生じます。
かぶれ Q18 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp)
- 全身性金属皮膚炎(全身型金属アレルギー)はどのようなものですか?
- ニッケルなどの金属はチョコレート、ココア、豆類、香辛料、貝類、胚芽などに多く含まれています。また、歯科金属の多くはパラジウム、金、錫などを含有しています。そして、金属は皮膚、粘膜、腸管、気道の粘膜で吸収されます。金属アレルギーの患者さんの生体内にこれらの金属が吸収されることにより、手足や口の中、全身に皮膚炎が生じることがあり、このような症状を「全身性金属皮膚炎(全身型金属アレルギー)」といいます。
かぶれ Q14 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp)