一般社団法人 日本アレルギー学会

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〔学会見解〕血中食物抗原特異的IgG抗体検査に関する注意喚起

更新日時:2015年2月25日

              学 会 見 解 

                
      血中食物抗原特異的IgG抗体検査に関する注意喚起
 

米国や欧州のアレルギー学会および日本小児アレルギー学会では、食物アレルギーにおけるIgG抗体の診断的有用性を公式に否定しています。
その理由として、以下のように記載されています。
すなわち、①食物抗原特異的IgG抗体は食物アレルギーのない健常な人にも存在する抗体である。②食物アレルギー確定診断としての負荷試験の結果と一致しない。③血清中のIgG抗体のレベルは単に食物の摂取量に比例しているだけである。④よって、このIgG抗体検査結果を根拠として原因食品を診断し、陽性の場合に食物除去を指導すると、原因ではない食品まで除去となり、多品目に及ぶ場合は健康被害を招くおそれもある。

以上により、日本アレルギー学会は日本小児アレルギー学会の注意喚起を支持し、食物抗原特異的IgG抗体検査を食物アレルギーの原因食品の診断法としては推奨しないことを学会の見解として発表いたします。


参考文献:
Stapel SO, et al. Allergy 2008; 63: 793-796.
Bock SA. J Allergy Clin Immunol 2010; 125: 1410.
Hamilton RG. J Allergy Clin Immunol 2010; 125: S284.
日本小児アレルギー学会ホームページ:
「血中食物抗原特異的IgG抗体検査に関する注意喚起」

                            平成27年2月25日

                       一般社団法人日本アレルギー学会
                            理事長 斎藤博久
 

※ これまでに発表された「学会見解」はこちらに掲載しております。

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