一般社団法人 日本アレルギー学会

English
会員マイページ
ニュース&トピックス
第73回日本アレルギー学会学術大会
第10回総合アレルギー講習会
第6回臨床アレルギー講習会

新専門医制度の開始について(お知らせ)

更新日時:2021年3月26日

2021年 3月 26日

一般社団法人日本アレルギー学会

          会員 各位

一般社団法人日本アレルギー学会

                                理事長 出原 賢治

同 新専門医制度対策特別委員会

                                委員長 新実 彰男

 

新専門医制度の開始について(お知らせ)

 

 会員の皆様には、日頃より専門医制度の運用にご理解とご協力を賜りまして、厚く御礼を申し上げます。

 さて、いわゆる「サブスペシャルティ領域」における新専門医制度への移行につきましては、昨年7月に日本専門医機構(以下、機構)から「サブスペシャルティ領域専門研修細則(以下、細則)」が発表されました。細則に従い、アレルギー専門研修に関して以下の方向性が示されました。

・基本領域の研修終了後に研修を開始する(連動研修は行わない)「通常研修方式」を取る。

5つの基本領域(内科、小児科、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科)を基盤とする専門医の数がいずれも
 全体の50%に満たないため、
サブスペシャルティ領域分類の「カテゴリーC」に分類される。

サブスペシャルティ領域は、各々が最も密接に関連する基本領域学会によって統括される
 「サブスペシャルティ領域専門医制度連絡協議会(以下、連絡協議会)」に所属するが、
 カテゴリーC領域が所属する連絡協議会を担当する基本領域は、原則として最も専門医数が多い
 基本領域学会とし、その他の基本領域学会の同意を得る。以上の機構の方針に従い、アレルギー
 領域は専門医数が最多(46%)の内科(内科学会)が担当することを機構との協議で決定し、
 内科以外の4基本領域に承認されたので、アレルギー領域は内科学会が担当する連絡協議会に
 加わって協議を進めて行く。

 

新専門医制度対策特別委員会では、上記の流れに基づいて新制度によるアレルギー専門医の方向性に関する審議を続け、その結果が3月5日の理事会で承認されました。2021年4月以降に機構からの推薦委員を含む「アレルギー専門医検討委員会」が設置され、機構の指導・助言の下で学会が提出したカリキュラムや整備基準を改変、確定していきます。そのため、理事会で一旦承認された方針を変更せざるを得ない可能性があることをご理解頂きますようお願い申し上げます。

まだ多くの事項について検討段階ではありますが、現段階において決定していること或いは方向性等につきまして、出来るだけ早期に会員の皆様へお知らせすることが肝要と考え、以下のようにお知らせいたします。この内容は2021年6月20日の定時社員総会に諮る予定ですが、理事会の了解のもとにここにお知らせし、追って社員総会の承認を得ることにつきましてご理解をお願いいたします。

 

新専門医制度による専攻医研修の開始時期は、2022年4月です(基本領域研修期間が5年と長い
 皮膚科のみ、2023年4月開始)。

 皮膚科のみ開始が1年遅れることについては、全科で新制度開始を2023年にすること
 などによる解決策を県討し続けて来ましたが、他のサブスペシャルティ
領域と歩調を合わ
 せて2022年に開始すべし、とする機構及び厚生労働省の強い指導を最近になって受けたことに
 より叶わなかったことを申し添えます。

 

研修カリキュラムは全科共通のものに改定され、研修期間は2年間に短縮されます。

 新制度では、以前から「5つの基本領域において、単一かつ同じ水準のアレルギー専門医を
 育成する」ことを目指すように機構及び厚生労働省から求められてきましたが、最近になって
 「カリキュラム・試験共に基本領域による差は認めない(完全に単一にする)」との方針が示さ
 れました。基本領域による個別カリキュラムや到達目標の濃淡は認められないルールです。
 このことから、基本領域に拠らずに研修・修了が可能なコンパクトなカリキュラムに改定する必要
 が生じました。さらに、細則ではアレルギーが該当する「通常研修方式」の研修期間は2年以上と
 定められていることから、カリキュラムのコンパクト化と連動して研修期間を旧制度での3年から
 2年に短縮することとしました。新研修カリキュラムは現在鋭意作成中です。

 

新制度での専門医認定試験を2024年度より開始します(皮膚科のみ、2025年度開始)。

 新制度では、カリキュラムの単一化と連動して専門医認定試験も全科共通問題となります。
 現行制度の試験は2023年度までで終了し、2024年度以降は全科共通の新制度での試験のみ
 実施します。
 例えば、2022年4月に新制度でアレルギー研修を開始した方は、最短で2024年度に新制度の
 認定試験を受験し、機構認定専門医となる見込みです。新制度による研修及び認定試験受験は、
 基本領域専門医を新制度(機構認定)で取得した方のみに資格があります。基本領域専門医を
 現行制度(学会認定)で取得した方も、2024年度以降も現行制度による受験資格要件を満たして
 いれば、新制度での試験問題(全科共通)での受験が可能です。その場合は学会認定専門医が
 付与され、5年後の更新時に機構認定専門医に移行する流れを現時点では想定しています。

 

専門医教育研修施設の認定基準が変わります

 旧制度では、例えば正施設(内科)、準施設(小児科)のように診療科毎に認定していました。
 新制度では、機構の基本方針に従い施設毎の認定となります。

 新制度での教育研修施設(基幹施設)の認定基準は「領域を問わない指導医1名が在籍(常勤)
 する医学部を有する大学病院・基幹型臨床研修指定病院・総合病院又はこれに準ずる病院」です。
 施設責任者の先生方には、改めて新制度での施設申請をお願いすることになりますが、
指導医が
 不在もしくは非常勤の現研修施設は、新制度では教育研修施設(基幹施設)の資格を喪失し、
 連携施設として基幹施設を中心とする施設群の研修プログラムに加わっていただくこととなりま
 す。
 ご理解をお願いするとともに、基幹施設資格維持、ひいては全国の施設数確保のために、指導医の
 ための受験資格を有する専門医が在籍する施設には指導医の取得を早めに行って
いただくよう
 切にお願い申し上げます(
指導医申請は随時受け付けています)。本年秋頃には基幹施設を
 認定して施設群を確定させ、基幹施設による新制度でのアレルギー専攻医の公募を開始いただく
 こととなります。なお旧制度で専
門医を目指す会員の為に、新制度開始後も旧認定施設は存続
 します。新専門医制度開始に伴う施設認定基準その他の変更点や経過措置などについての詳細は、
 別途施設毎に文書にてご連絡させていただきます。

 

新専門医制度に関する各種の情報については、随時学会HPを更新してまいりますのでご確認をお願いいたします。未だ不確定な部分も多いですが、ご理解ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

このページの先頭へ